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ラミネートフロアのデメリット・メリットを大検証

2025.12.10

耐久性に優れるラミネートフロア。2010年代から日本にも輸入が開始されるようになり、ラミネートフロアという言葉を耳にする機会も徐々に増えて来たのではないでしょうか。 周囲で使った経験のある人が少ないなど、施工に関して不安を覚えることがあるかも知れません。本稿では、ラミネートフロアの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

ラミネートフロアの特徴

ラミネートフロアは、基盤をHDF、表面をメラミン樹脂でコーティングした複合フローリングの一種で、世界の床材シェアのうち5~10%程度を占めるとされるメジャー床材カテゴリです。

表面を強固にコーティングしているため土足に対応、また基材には木質チップを用いることで原料費を最小限に抑えていることから、安価で大量生産可能な床材として商業・住宅問わず数十年にわたって世界中のリノベーション市場で多く用いられてきました。

ラミネート PVC/SPC 木質フローリング
価格 $20~30/m² $30~50/m² $40~80/m²
表面 メラミン樹脂 PVCフィルム ラッカー/オイル等
基材 HDF 塩ビ樹脂 木材(ベニヤ等)

後述する通り、HDFの健康への懸念や耐水性の欠如などから、近年北米やヨーロッパ諸国はSPCやオレフィン系の床材に移行している一方で、東南アジアや中国など発展途上国ではその価格が魅力として主要床材として用いられています。

アメリカの床材シェア 2023年
カーペット系
$10.91 Billion
塩ビ系(PVC・SPCを含む)
$8.55 Billion
木質床材
$1.38 Billion
ラミネートフロア
$840 Million
出典:Floor Covering Weekly

ラミネートフロアの歴史

日本では聞き馴染みの薄い床材のようにも思えますが、実は数十年前から用いられていた床材で、1970年代後半にスウェーデンで誕生したことが起源とされています。 1980~1990年代には本格的に住宅にも用いられるようになり、この時期にはヨーロッパ諸国で多くのラミネート製造業が誕生しました。床を傷つけずに施工できる画期的な「クリックシステム」が誕生したのもこの時期です。

2000~2010年代に入ると、ラミネートにおける技術革新は飽和状態となり、生産拠点が東南アジアや中国に移されるようになります。この時期からラミネートの大幅な価格下落が起きるようになり、世界中に安価なラミネートフロアが蔓延するようになりました。 同時に、欧米の消費者は大量の接着剤を使用しホルムアルデヒドを発散するHDFの使用に懸念を覚えるようになり始めます。同時に、各メーカーはラミネートに代わる代替床材の製造の道を模索し始め、耐水性に優れたSPC床材、オレフィン系床材などが2020年代には主流となっていくわけです。

ラミネートフロアのデメリット

さて、このように耐久性と値段の安さを武器に一時期は世界の床材マーケットを席巻したラミネートですが、なぜ2025年現在では下火になりつつあり、また日本では用いられる機会が少ないのでしょうか? そこには、今までラミネートフロアの長所として認識されていたHDFという基材に根差した根本的な問題が隠されています。

耐湿性・耐水性が弱い

HDFとは木質チップを接着剤で成形した基材です。接着剤で固めているとはいえ、元々は木質のため「水や湿気で膨らむ」という木質ならではの弱点を孕んでいます。 レストランやキッチンのような水気に晒される場所は勿論、特に多湿環境になりがちな日本の住環境においては、適切なクリアランスを保たないと床鳴りや突き上げを起こす可能性があります。

化学物質を含む

HDFの構造上、製造時に接着剤の使用が避けられませんが、そのため多くの化学物質を含むこととなります。その中の一部は、シックハウス症候群を引き起こすホルムアルデヒドなどで、日本では規制が設けられています。 また、規制に引っ掛からなかったとしても、健康意識の高い欧米先進国ではラミネートフロアの使用を控える傾向にあり、現在ではホルムアルデヒドを発散しないSPCフロア等への移行が推進されています。

日本での価格の高さ

ホルムアルデヒドの発散を基準以下にするためには特殊な接着剤を用いて製造する必要があります。そのため、欧米メーカーが日本に輸出しているラミネートフロアの多くは日本向けに特別に受注生産されたものであり、特殊な接着剤の生産コストがかかる分販売価格が現地価格と乖離する現象が起きてしまっています。

加工の難しさ

耐久性に優れたHDFの特性上、施工時の加工が難しいという声が上がります。特に住宅の壁の形に合わせて切断したいときなど、かなり良質なソーを用いて加工しないと切断できないことが多く、施工コストが余計にかかることが懸念されています。

このように、耐久性などのメリットを抱えつつ、上記のようなデメリットを持つラミネートフロア。商業施設など使い方次第では非常に有用ですが、場所によっては気を付けなくてはいけません。

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